Cyg art gallery | 東北の作家に焦点を当てた企画展ギャラリー

東北の作家に焦点を当てた企画ギャラリー&ショップ

のびちぢみの町

民佐穂

のびちぢみの町

2022.6.4−6.22

概要


岩手県遠野市出身のアーティスト民佐穂の個展を開催します。

木製のパネルの上にヘラを用いて盛り上げたり削られたりした鮮やかなアクリル絵具が、思いがけない空間性を感じさせる点に民の作風の特徴があります。どの作品も絵具のグラデーションや重なりという抑制された要素によって、誰もが持つ「風景」や「場所」の記憶を刺激し思い起す効果を生んでいます。言い換えれば、民の作品は視覚の不思議さや世界の捉え方を再認識させるものでもあるのです。

今回は過去の「川」や「路」から派生した「町」をテーマに作品を展示します。
Cyg art galleryでは2020年以来3回目の開催です。ぜひご覧ください。

展覧会に寄せて・民佐穂の言葉


カレンダーに斜線をひいて月日を送る。柱にキズをつけて身長を測る。こうした記録は、漠然とした時間の流れに区切りをつける。記録の上に過ぎ去った時間が積み重なっていく。

たとえば「皮膚」はもっとも近い「記録」の表面と言える。皮膚のキズや乾きは、内部と外部から再生と保護を繰り返す。また皮膚が赤くなったり青ざめたりする変化も、私たちの体内を保護している。

塗料を乗せては削る作業も、皮膚のサイクルと同じように起伏を繰り返す。ヘラで動かす表面が乾いて固まるまで、常に生まれては消える時間がある。その過程で思いがけない「場所/空間」が立ち上がり、素材がもつ「皮膚の記録」が場所の意識へと運んでいく。

目(視覚)が場所の遠近・光量・地形を捉えるならば、皮膚(触覚)は場所の天候・気温・湿度を捉える。「目の記憶」と「皮膚の記憶」は互いに交わりながら、「場所/空間」を形作っているのではないか。遠くの木々の揺れを見ることと、頬に触れる風を感じることは同時に起こっている。

民佐穂

のびちぢみの町

会場

Cyg art gallery
(〒020-0024 岩手県盛岡市菜園1-8-15 パルクアベニュー・カワトク cube-Ⅱ B1F)

日時

2022年6月4日(土)ー6月22日(水)
10:00–18:30/6月14日(火)は休業

入場料

無料

作家プロフィール

民佐穂/Saho Min

1988   岩手県出身 東京都在住

2009   桑沢デザイン研究所ビジュアルデザイン科卒業

 

[個展]

2021「Finders Calendars」gallery SOU(札幌)
2020「点景 ―むかしと未来の川のほとりに」Cyg art gallery(岩手)
2019「Touch of Scenery 風景の感触 」OVER THE BORDER(東京)
2018「Street on Canvas 画面上の路上」Cyg art gallery(岩手)
2017「地図と目印 Maps and Landmarks」ART TRACE Gallery(東京)

 

[その他展覧会]

2021「トゥーマッチな風呂敷」對木裕里 民佐穂 2人展 second 2.(東京)
2020「風の振る舞い」上田和彦 民佐穂 向井哲 ART TRACE Gallery(東京)
2019「辿り着くことのない庭に橋を架ける」白濱雅也 林雅子 民佐穂 Gallery Nayuta(東京)
「散歩の短さについて」ART TRACE Gallery(東京)
「ART BOOK TERMINAL TOHOKU 2019」出品 Cyg art gallery(岩手)
2018「d design travel IWATE EXHIBITION」d47 MUSEUM(東京)
「TOWEDコレクション 2018」gallery TOWED(東京)
「何を描いているんですか?風景?〜風景画の現在進行形」Art Labo北舟/TO OV cafe/gallery(北海道) 

ウェブサイト・SNS

web_ https://www.sahomin.com

Twitter _ @minn_saho

Instagram _ @saho.min

過去作品画像

《135°》(2020)
《315°》(2020)
《今どこ?》(2021)
「風の振る舞い」(ART TRACE Gallery、東京、2020)

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