松山隼
おもちゃ、風景、花、果物
2025.9.6ー9.28
概要
Cyg art galleryでは4年ぶりとなる松山隼の個展を開催します。
松山は、1985年宮城県生まれのアーティストで、絵画や写真など様々な表現手法を取り入れながら訪れた土地や出会った人との物語を紡ぐような制作をおこなってきました。また、2013年から2020年まで陸前高田アーティスト・イン・レジデンスプログラムのコーディネーターを務めるなど、アートプロジェクトにも数多く携わった経験を持ちます。
今回の個展では、これまでの制作とは視点が変わり、日常風景を油彩によって描きます。作家自身の生活の変化が色濃く反映されたその作品群は、身の回りにある物事の大切さが描き出されているように思えます。本展が、普段は目を向けることのないかけがえのない日常を思う機会となれば幸いです。
展覧会に寄せて・松山隼の言葉
近年私は、ある土地にしばらくのあいだ滞在することで得た経験や、出会った人々とのやりとりから浮かび上がってきた物語をすくい上げ、作品を通じて伝搬することをアーティストとしての関心事としてきた。それはまるで、人から聞いた秘密の話をこっそりと誰かに教えてあげる行為に似ている。見ただけでは分からないその場所の隠されたコンテクストを少し理解し易くするために、全体の一部分をかたちにしてみる。そこでは歴史や社会みたいな大きな出来事も個人的な小さな出来事もなるべく混ぜこぜにする。我々が一方的な考え方のみへと導かれてしまわぬように、人々が自由に思考できる余白を大切に扱う。そのようなことが、ここ数年私が作品において実践してきたことである。
しかし地元へと戻り、結婚や子育てを経験したことなどを経て、これまで外へ外へと向いていた意識がひと段落するようなライフステージに自分が立った時、なにかよりシンプルな手段で日常を表現してもよいのかもしれないという気持ちを抱くようになった。そして私にとってなにか“当たり前さ”のようなものを伝える場合には、油絵が一番相応しいような気がする。
今回の展示『おもちゃ、風景、花、果物』では、そのような経緯から生まれることになった絵画を展示する。描かれているモチーフもまた、私の身の回りのとりとめのない日常が選ばれている。居間に転がっていたアンパンマンやシルバニアファミリーなどの娘のおもちゃや住居の片隅、果物や近所の風景、花など。在るものをただあるがままに描いている。これらの絵画を自由な想像で楽しんでいただければ幸いである。
松山隼
おもちゃ、風景、花、果物
会場
Cyg art gallery
(〒020-0024 岩手県盛岡市菜園1-8-15 パルクアベニュー・カワトク cube-Ⅱ B1F)
日時
2025年9月6日(土)─9月28日(日)
11:00-18:00
水曜日・木曜日 定休
※営業時間・休業日の最新情報は Cyg art gallery ウェブサイト・SNSにてご確認ください。
作家在廊日
9月6日(土)
※休憩などで不在の場合もございます。
入場料
無料
作家プロフィール
松山隼 MATSUYAMA Jun
1985年宮城県生まれ、在住。東北芸術工科大学芸術文化専攻洋画領域修了。近年は滞在制作やリサーチを通じて物語性のある絵画作品やインスタレーションを発表する。これまでにポーランド、フィリピン、タイ、黄金町などでのレジデンシーやアートプロジェクトに参加。主な個展は「Meadow after waves」(仙台アーティストランプレイスSARP、2022)、「今日のお祈り」 (INAX gallery、2010)、主なグループ展は「黄金町秋のバザール Koganecho International Artist’s Network 2023 – Nobody Knows Their Story」(黄金町エリアマネジメントセンター、2023)、「1462 daysアートするジャーナリズム」 (河北新報本社ビル、2015)。
過去には陸前高田アーティスト・イン・レジデンスプログラムのコーディネーターを務め、現在は塩竈市杉村惇美術館で働くなど、アート事業者としての経歴も持つ。
WEB/SNS
過去作品





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