Cyg art gallery | 東北の作家に焦点を当てた企画展ギャラリー

東北の作家に焦点を当てた企画ギャラリー&ショップ

Vinculum

伊山桂

Vinculum

2025.3.7ー4.12

展覧会に寄せて・伊山桂の言葉


 題名のVinculumというのは分数における分数線のことで、僕にとっては想像力について考えるキーワードである。
 去年の秋、分数の計算のメモを不意に眺めていたら分数線がお皿に見えてきたことがあり、それから様々なものに分数線を見立てるようになった。
 最初は皿に仮分数の世界を見ていたけれど、だんだんと飛んでいる鳥や遠くに浮かぶ船、伸びる枝、扉にも分数線を見るようになってきた。そんな冬を過ごしている。
 
 僕はここ数年もっぱら朝型で、制作も朝日の中でやるのが気持ちよくて日課になっている。それに気分も良いので良い絵が描ける。ところが、最近ふと製作中「この絵は朝日に描かされているのでは?」という疑問がよぎった。キラキラと冬の青白さと黄色い日差しが注ぐキャンバスを前にすると自分が絶対描いていると言う自信も持てなくて変な汗をかいたりした。あの日から朝を避けて昼過ぎに制作を行なってみたりしている。
 不思議な体験だった。振り返ると勝手な思い込みでしかないのかもしれないが、事実僕の生活は変わっている。想像もまた実際に起きている現実なのか、と感心した。
 
 そう考えてみると僕自身も分数線のように思えてきた。想像とものをつくることの間にいて日々上手いことやりとりしようとしている。分数としての自認を持って日が浅いのでなにが分母かはわからないが、分子は作品なのかもしれないなと妄想した。

 今回はそんなことを考えながら制作した作品と、いくつかそれ以前に制作した作品を一緒に展示してみようと思う。会場は地上を挟んだ地下一階。ノーザンクロスにちなんだ名をもつこのギャラリーで連想と発見を楽しんでいただければ幸いである。

伊山桂

Vinculum

会場

Cyg art gallery
(〒020-0024 岩手県盛岡市菜園1-8-15 パルクアベニュー・カワトク cube-Ⅱ B1F)

日時

2026年3月7日(土)─4月12日(日)
11:00-17:00

水曜日・木曜日 定休

※営業時間・休業日の最新情報は Cyg art gallery ウェブサイト・SNSにてご確認ください。

作家在廊日

未定

入場料

無料

作家プロフィール

伊山桂 IYAMA Kei

2001年生まれ。盛岡市在住。人がモノを作る、みるということに興味をもつ。「そこにあること」がテーマに絵画を始め様々な形態の作品をその都度なじむ素材を使用して制作、発表を行っている。近年の活動に「North wind project Vol.4 Wanderingpaper:紙の上の冒険」石神の丘美術館(2025年)、「Quiet as it’s kept」Shimokitazawa arts (2025年)、「アートフェスタ岩手」岩手県立美術館(2025年)など多数。

関連イベント①

【劇団旗あげ 緞帳(どんちょう)ワークショップ】
― 自慢したいもののための、小さな舞台をつくろう ―

■ ワークショップについて

今回のテーマは「Vinculum(ヴィンクルム)」
分数の“分数線”を意味する言葉です。

分数線は、分子と分母という二つの世界を隔てながら、同時に関係づける存在。

本企画では、緞帳(どんちょう)を舞台と世界を分ける“分数線”に見立て、
「境界をつくること」「見立てること」のおもしろさを体験します。

■ 内容

自慢したいものを、ちゃんと自慢するための
“手のひらサイズの舞台”を彩る緞帳を制作します。

・机に置けるサイズの舞台土台を使用
・布や装飾素材で緞帳をデコレーション
・完成後、その場で「自慢したいもの」を舞台にのせて鑑賞

完成した緞帳はお持ち帰りいただき、日常の中でもお使いいただけます。
(※舞台土台はお持ち帰りいただけません)

※緞帳とは、舞台が始まる前にかかっている布のこと。
「これから始まる」という期待や緊張感を生み出す存在です。

■ 当日の流れ

  1. 手のひらサイズの「自慢したいもの」を持参
  2. 緞帳を制作
  3. 完成後、舞台にのせて発表・共有

■ 対象

子どもから大人まで
※親子参加も歓迎
※ものづくりや表現に興味があればどなたでもご参加いただけます

■ 定員

各回10名

■ 参加費

3,000円(材料費込み)
学生・未就学児:1,500円

■ 日時

2026年3月21日(土)
①13:30〜14:30
②16:00〜17:00

2026年3月22日(日)
③13:30〜14:30

■ 会場

盛岡という星でBASE STATION「学びの場」(Cyg art gallery隣)
〒020-0024
岩手県盛岡市菜園1-8-15
パルクアベニュー・カワトクcubeII B1F

■ 持ち物

手のひらサイズの「自慢したいもの」
服装自由

■ お申し込み方法

下記Googleフォームよりお申し込みください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfFtIp5PcTdma2RluJmltCkpy_QzgKdIE34QOhp1mi7GFTuTg/viewform?usp=publish-editor
★お申し込み締切:3月18日(水)

関連イベント②

【伊山桂&ヒカリ トークイベント】
―「vinculum」からひろがる、見立ての対話―

展示テーマである「vinculum(ヴィンクルム)」を手がかりに、言葉を“見立てること”そのものに目を向けるトークイベントを開催します。

■ 企画について

「vinculum」という言葉は、数学記号やラテン語由来の意味など、複数の層を持つ言葉です。

伊山はこの言葉を“分数線”として見立て、二つの要素を隔てながらも関係づける存在として捉えています。

一方ヒカリは、その説明を受けて「メディア(媒介)」という言葉を想起しました。

このように、ひとつの言葉から異なるイメージや思考が立ち上がってくるプロセス自体が、本企画の出発点になっています。

本トークでは、「見立てること」そのものに目を向けます。

あるものを別のものとして捉えてみること、言葉やイメージのあいだを行き来すること。

そうした思考の動きを共有することで、参加者それぞれが、自分なりの見立てや連想を持ち帰るきっかけをつくることを目的としています。

■ トーク内容

本イベントでは、伊山とヒカリが対話形式で、

・「vinculum」という言葉の紹介
・伊山による“分数線”としての見立て
・二つの世界を隔て、同時につなぐ線という考え方
・ヒカリが連想した「メディア(媒介)」という視点
・見立てが別の見立てを生むプロセス
・「見立て続けること」の面白さと可能性

について語ります。

一方向的なレクチャーではなく、言葉のやりとりを通して、概念が広がっていく過程そのものを共有する時間です。

参加者それぞれが、共感したり、違和感を覚えたりしながら、自分なりの捉え方を持ち帰るきっかけとなることを目指します。

■ こんな方におすすめ

・言葉やイメージの捉え方に興味がある方
・ものごとを別の視点から見てみたい方
・抽象的な問いについて考えることが好きな方
・対話を通して思考が広がるプロセスに関心のある方

どなたでもご参加いただけます。

■ 定員

30名

■ 参加費

無料

■ 日時

2026年3月22日(日)
16:00〜17:00

■ 会場

盛岡という星でBASE STATION「学びの場」(Cyg art gallery隣)
〒020-0024
岩手県盛岡市菜園1-8-15
パルクアベニュー・カワトクcubeII B1F

■ お申し込み方法

下記Googleフォームよりお申し込みください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScUEa7esPPzcJ8Arpb6tyf_cQ9i8_ZoV_2z_b690AK3gV1reA/viewform?usp=publish-editor
★お申し込み締切:3月21日(土)

過去作品

「Two : Quiet as it’s kept」油彩・キャンバス/2025年
「The Rhombus has dreams」アクリル・キャンバス/2025年
「ひとまわりの花」ミクストメディア/2022年
「Three : Shooting star 『Q』」水彩・紙/2024年

感染症への対策対応について
お客様へのお願い
  1. 体調に変化を感じられている方はご来場をお控えいただくようお願いいたします。
  2. ご来場の際は、マスクの着用・手指の消毒または手洗いのご協力をお願いいたします。
  3. お客様同士の間隔が1m以上となるよう、距離を保ってご鑑賞いただくようお願いいたします。
ギャラリー内における感染予防対策

手指消毒液の設置、全スタッフのマスク着用 、店内の定期的な換気・消毒、入場制限(会場内の人数が一定数を超える場合)