中嶋敏生
止まれ
2021.10.16−11.3
概要
北上市在住の書家・中嶋敏生の個展を開催します。
今回の展示では、「止まれ」を切り口に、日常の一つひとつを丁寧に過ごすことを考えます。
日常に違和感を投げかけるもの、刺激を与えるものも芸術の作用ですが、日常に調和し、心地よくしてくれることもまた芸術の作用です。
作家が日常を整えるものを選ぶ・配置する。それらの行為をギャラリー内でインスタレーションとして再現します。
展覧会に寄せて・中嶋敏生の言葉
僕は車を運転する時、一時停止の標識や踏切、歩道への侵入時、見えにくい交差点などで、一時停止をします。
法律で決まっているからということもありますが、そうでなくても、止まるべきだから止まろうと思っています。
僕は安易に人を傷つけたくありません。
ちょっとした意識や努力で他者への侵害をしないで済むのであれば、多少面倒なことでも、僕は止まります。
止まるということは、動作としてはとても簡単です。
しかし、止まるという意識は、とても難しいことです。
実際に僕も、一時停止で毎回止まれるようになるまで、けっこうな時間がかかりました。
僕はルールの大切さを訴えたいのではありません。
日常を丁寧に生きたいだけです。
大人は勝手です。
子どもよりも、何倍も勝手で、根気強くありません。
世の中に溢れているのは全て、大人が決めたルール、大人が始めたイベントです。
僕はそれを、ひどく嫌います。
僕は作品制作という仕事をしたくありません。
僕にとっての芸術は、どこまでも日常でありたいのです。
日常の中にあって違和感のあるものを、表現したくありません。
日常の中で使う予定のないものを、所有していたくありません。
不自然さやちょっとした違和感、心の中で辻褄が合わないことが嫌いなんだと思います。
仕事は、人の役に立てるものがいいです。
仕事を作り出すための仕事はしたくありません。
相手と常に対等でありたいし、交渉なんて絶対にしたくありません。
頼みたい人が僕に頼んできて、僕は頼みたい人に頼みます。
お金が払えたら頼むし、払えなかったら頼みません。
身軽で、健康で、幸せを感じていていたいです。
苛立つことなく、一つひとつを丁寧に過ごしていたいです。
中嶋敏生
止まれ
会場
Cyg art gallery
(〒020-0024 岩手県盛岡市菜園1-8-15 パルクアベニュー・カワトク cube-Ⅱ B1F)
日時
2021年10月16日(土)ー11月3日(月祝)
10:00–19:00/会期中無休
入場
無料
作家プロフィール
中嶋 敏生/NAKAJIMA Toshiki
1989 岩手県生まれ
2011 岩手大学書道科卒業
2016 地方公務員退職後、 書道教室、学習塾開業
2019 「NAKAJIMA ART SPACE」設立
作品画像
- お客様へのお願い
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- 体調に変化を感じられている方はご来場をお控えいただくようお願いいたします。
- ご来場の際は、マスクの着用・手指の消毒または手洗いのご協力をお願いいたします。
- お客様同士の間隔が1m以上となるよう、距離を保ってご鑑賞いただくようお願いいたします。
- ギャラリー内における感染予防対策
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手指消毒液の設置、全スタッフのマスク着用 、店内の定期的な換気・消毒、入場制限(会場内の人数が一定数を超える場合)